日本社会福祉学会関東部会

職場ストレスが施設職員の虐待認識に及ぼす影響について―知的障害者入所施設職員を対象とした質問紙調査の分析から―


 新藤 健太 (群馬医療福祉大学 社会福祉学部)


 抄録

 知的障害者入所施設職員の「職場ストレス」が「施設職員の虐待認識」に及ぼす影響を明らかにするためにA 県,B 県,C 県の施設職員2,697 名を対象に郵送法による質問紙調査を行い,1,302 名から得られた回答について「職場ストレス」を独立変数に,「施設職員の虐待認識」を従属変数にした重回帰分析(ステップワイズ法)を行った.
 その結果,「職場ストレス」は「施設職員の虐待認識」に対して一定の影響を及ぼしていることが確認され,なかでも「過度の圧迫感」は「施設職員の虐待認識」を向上させ,「役割の不明瞭性」は「施設職員の虐待認識」を低下させる傾向があることが明らかになった.そして,「職場ストレス」が「施設職員の虐待認識」に及ぼす影響に着目した虐待防止対策として,「施設職員が有している経験・能力に見合った適切な役割の付与」と「組織のなかでの役割の明確化」が考察された.

Key Words:知的障害者入所施設,施設職員,職場ストレス,施設職員の虐待認識

社会福祉学評論(19):76-89、2018


コンテンツ一覧へ移動