日本社会福祉学会関東部会

在宅認知症高齢者支援におけるソーシャルワーカーの役割観─地域包括支援センターの社会福祉士に焦点をあてて─


 久松信夫 (桜美林大学健康福祉学群)


 抄録

 本研究の目的は在宅認知症高齢者支援におけるソーシャルワーカーがどのような役割観をもっているのかを明らかにすることである.特に,地域包括支援センターの社会福祉士に焦点をあてて検討した.研究方法は質的記述的研究法,調査方法はインタビュー法,分析方法は定性的(質的)コーディングを用いた.結果として,〔代行と権利の擁護〕(【思いを推察して代弁する】【代行選択に思いをめぐらす】【権利を擁護する】),〔支援関係〕(【その人を尊重する】【信頼関係に基づく多角的な理解】【認知症の人の曖昧さに寄り添う】),〔地域づくり〕(【地域づくり推進】)の各概念が生成された.この結果から,認知症高齢者支援におけるソーシャルワーカーの役割観の特性は,直接的な関わりをもつ役割観と地域生活を支える間接的な役割観であり,地域包括ケアシステムのチームアプローチにおけるソーシャルワーカーのアイデンティティに関与する役割観である.

Key Words:在宅認知症高齢者支援,地域包括支援センター,ソーシャルワーカー,役割観

社会福祉学評論(18):13-25、2017


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